第二種電気工事士技能試験において、
合格の判定基準として重大欠陥と軽欠陥というものがあり、
重大欠陥(電気的に致命的な欠陥・施工上の重大な欠陥)
は一つでもやってしまうと、即不合格。
軽欠陥(施工上の軽微な欠陥)
は3つで不合格になってしまいます。
逆に重大欠陥が無く、軽欠陥が2つ以下であれば合格になります。
一発退場とか、プレッシャーになるかも知れませんが、
普通に練習しておけばまず、起こり得ないとは思います。
どういったものが重大欠陥・軽欠陥になるのか、
確認しておき、注意して作業すれば防げると思います。
第二種電気工事士技能試験 重大欠陥・軽欠陥
電線加工時の欠陥例
重大欠陥 | ケーブル外装の著しい破損 | |
折り曲げると芯線が見える | ||
芯線の著しい破損 |
ランプレセプタクル施工の欠陥例
重大欠陥 | 接地側に白線をつないでいない。 極性間違い。 | |
台座の上から接続してしまった | ||
ネジが締め付けられていない | ||
絶縁被覆がネジに挟まっている | ||
心線が5mm以上露出 | ||
軽欠陥 | 台座に外装が入っていない | |
器具が破損している | ||
カバーが締まらない |
引掛けシーリング施工時の欠陥例
重大欠陥 | 接地側に白線をつないでいない。 極性間違い。 | |
心線が1mm以上見えている 挿入不足か絶縁被覆の剝ぎ過ぎ | ||
軽欠陥 | 外装剝ぎすぎ、絶縁被覆が露出。 |
露出コンセント施工時の欠陥例
重大欠陥 | 極性間違い。 必ず、Wに白線を | |
ネジが締め付けられていない | ||
絶縁被覆がネジに挟まっている | ||
台座の上から接続してしまった | ||
心線が5mm以上露出 | ||
軽欠陥 | 台座に外装が入っていない |
のの字曲げ施工時の欠陥例
軽欠陥 | 左巻きで取付 | |
1周以上巻付 重ね巻き | ||
4分の3以下で巻付 巻き付け不足 |
端子台施工時の欠陥例
重大欠陥 | 絶縁被覆がネジに挟まっている | |
ネジが締まっていない | ||
芯線が露出 |
配線用遮断器施工時の欠陥例
重大欠陥 | 極性間違い N(ニュートラル)に白線を | |
ネジが締まっていない | ||
芯線が露出 | ||
絶縁被覆がネジに挟まっている |
連用取付枠施工時の欠陥例
重大欠陥 | 取付枠から器具が外れている | |
軽欠陥 | 取付位置が不適切 | |
枠の表裏が逆。 | ||
取付がゆるい |
スイッチ・コンセント施工時の欠陥例
重大欠陥 | 極性間違い。 Wに白線を | |
心線が露出 挿入不足か絶縁被覆の剥ぎすぎ |
リングスリーブ圧着時の欠陥例
重大欠陥 | 圧着マーク違い | |
心線挿入不足 | ||
心線が露出し過ぎ | ||
絶縁被覆かみ | ||
リングスリーブの破損 | ||
外装のストリップが2cm以下 | ||
軽欠陥 | 先端が未処理 |
差込コネクタの欠陥例
重大欠陥 | 差込不足 先端から心線が見えない | |
剝ぎすぎで心線が露出 |
その他の重大欠陥例
配線図・施工条件をよく確認すれば防げるものばかりです。
未完成
技能試験の制限時間40分で完成させる事が出来なかった場合。
これも重大欠陥で不合格ですが、これは欠陥という以前の問題で論外ですね。
配線・器具の配置が配線図と相違
この問題で例えると、イの引掛けシーリングと、ロのランプレセプタクル
の位置が入れ替わっていたり、VVF 2.0-2C を
コンセントとBの間に使用してしまったりするとダメですよ。
という事です。
配線の寸法が著しく短い
指定の寸法の50%の差まではOK。
150mmの指定であれば75mmより短いとアウトです。
電線をカットする時に寸法を間違ってしまい、
とりあえず最後まで作ってみたけど、短い箇所が出来てしまった・・
という事があるかもしれません。
回路が違う。誤結線
結線を間違うと回路も違うのでアウトです。
接続方法が違う
リングスリーブ接続の指定の箇所に差込コネクタを使用したり、
その逆もアウトです。
支給品以外の材料を使用
器具・ケーブルなど、工具以外の物は持込み不可です。
平成29年度より、試験センターより欠陥の詳細が公開されています。
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